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STAR FESTIVAL'19 原村 星まつり

開催日 2019/8/2(金)〜8/4(日)
開催地 長野県諏訪郡原村17217番地1613 八ヶ岳自然文化園



今年も原村星まつりに参加してきました。


亜鈴状星雲付近(2019/8/3 22:33 100mm/F5、ISO3200、70.9sec.)
観望会中の星空です。雲が四六時中どこかを流れていくような状況でした。
写野の中心付近に亜鈴状星雲がかろうじて写っています。


観望エリアの様子
八ヶ岳自然文化園内と周辺の様子
今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた野草
今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた昆虫

観望エリアの様子


星まつり会場の一部に作られる観望エリアの様子です。今年も自慢の愛機が林立していました。
昨年と同じもの、さらに改造が加えられている物など様々ですが、所有者の思いが込められています。

初日は、雲間からの観望となりましたが、2日目は雲が多くて観望にはなりませんでした。
ただ、人もまばらになった深夜の1時〜3時くらいに雲が切れ、良い星空が現れました。
と言っても、1日目は私は寝てしまったので、翌日に聞いた話です。
2日目は、12時過ぎに雲が厚くなり、諦めて機材を撤収した後、同じ頃に雲が切れました。
再セッティングする気力がなく、他の方々の機材で観望させていただき、楽しませてもらいました。

なお、各々機材の詳細に関しては、ちゃっきりさんのウェブサイトを参照ください。

 
2019/8/3 16:15
今年も、のじまさん赤道儀(左写真の右端)の登場です。昨年からは、上部の改造等でさらに減量したそうです。
それ以外に、毎年お会いする方々の大型ドブソニアンなどが、ずらりと並びました。
左は、観望エリアの受付を兼ねたタープエリアで、昼間の日射や雷雨時の避難場所も兼ねています。

 
2019/8/3 16:16
今年も会場の駐車場は、初日のお昼頃には、ほぼ満車となりました。

 
2019/8/3 23:07 [100mm/F5 41.1sec.]

雲が多く、深夜になるにつれて雲量も増えているような状況です。
わずかな雲の切れ間に100mmでテスト撮影したものですが、中心に亜鈴状星雲が写っています。
雲の切れ間に見える星もまばらな状態で、淡い星雲なんて写っているかどうか分かりませんでした。
しかし、後で中心部を強拡大すると、右の写真のように何とか写っていて、星雲が識別可能でした。
ただ、写っている星は偽色の影響で、すこぶるカラフルな色になってました。


八ヶ岳自然文化園内と周辺の様子


今年も日中は手持無沙汰で、時間がありましたので園内を散策してきました。
主に林内を散策しながら撮った野草や昆虫たちを、以下にまとめました。
花は見られませんでしたが、初めて見かけた野草が何種類かあります。
ここでは概要のみの紹介に止めています。詳細に関しては各々下記を参照ください。

八ヶ岳山麓 ドライブ&キャンプ

昆虫T昆虫U昆虫V昆虫W野草T野草U野草V野草W


今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた野草


   
 アサマフウロ                 タチフウロ                 ゲンノショウコ

アサマフウロ(Geranium soboliferum Komar.)
タチフウロ(Geranium krameri Franch. et Savat.)
ゲンノショウコ(Geranium thunbergii)
ここで見ることができるフウロソウ属3種です。タチフウロの花を確認できたのは久しぶりです。


   
 カラマツソウ                 キリンソウ                 ノハナショウブ

カラマツソウ(Thalictrum aquilegiifolium var. intermedium)
キリンソウ(Phedimus aizoon var. floribundus)
ノハナショウブ(Iris ensata var. spontanea)
この3種は、ここでは初めて確認できたものです。キリンソウは咲き終わりに近い状態でした。
ノハナショウブは林縁で見かけたのですが、数株が背の高い草の中に埋もれながら咲いていました。


   
    ミツバ                   オニルリソウ               セイタカトウヒレン

ミツバ(Cryptotaenia japonica subsp. japonica)
オニルリソウ(Cynoglossum asperrimum)
セイタカトウヒレン(Saussurea tanakae)
この3種も、ここでは初めて確認できたものです。
ミツバは、野生だけあってその葉の大きさは、売られている物よりはるかに大きかったです。
オニルリソウの花は、ムラサキ科特有の形をしたきれいな花なのですが、なにせ小さいです。
セイタカトウヒレンは、林内ですっくと立ちあがって、異彩を放っていました。
まだ、花は咲いていませんでしたが、茎に見られる特徴的で立派な翼から特定できました。


 
タマガワホトトギス    .

タマガワホトトギス(Tricyrtis latifolia Maxim.)
ここでの確認は初めてですが、黄花のホトトギスを見ること自体が初めてです。
紫系の花を付けるホトトギスはあちらこちらで見知っていますが、黄色いホトトギスの花も素敵です。



今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた昆虫など


   
ウラギンヒョウモン           ヘリグロチャバネセセリ              ツバメシジミ  .

ウラギンヒョウモン(Fabriciana adippe)
ヘリグロチャバネセセリ(Thymelicus sylvaticus)
ツバメシジミ(Everes argiades)
この3種は、ここでは初めて確認できたものです。
ウラギンヒョウモンやヘリグロチャバネセセリは、よく似たものがいるので紛らわしいです。


   
ベニモンマダラ              モモブトスカシバ               オツネントンボ

ベニモンマダラ(Zygaena niphona niphona)
モモブトスカシバ(Macroscelesia japona)
オツネントンボ(Sympecma paedisca)
ベニモンマダラとモモブトスカシバは、初めて見る種類です。もちろん、ここでも。
ベニモンマダラの配色は、見るからに警戒色で、幼虫は青酸を体内合成するそうです。
モモブトスカシバの後肢は、太くて毛深く、どういった役割を持つのか気になりますね。
オツネントンボを見かけたのも久しぶりです。草むらに居るので、気付きにくいですね。


   
キヌツヤハナカミキリ              オバボタル                 クルミハムシ  .

キヌツヤハナカミキリ(Corennys sericata)
オバボタル(Lucidina biplagiata)
クルミハムシ(Gastrolina depressa)
この3種は、ここでは初めて確認できたもので、初めて見る種類です。
キヌツヤハナカミキリの前翅は、絹のような光沢がある奇麗な濃紅で、印象的でした。
オバボタルとクルミハムシは、似たような配色をしていますが、全くの別種です。
ムルミハムシのメスの腹部は、白い卵がはち切れんばかりに入っていますね。


   
アオカミキリモドキ           キイロカミキリモドキ            スジカミキリモドキ

アオカミキリモドキ(Xanthochroa waterhousei)
キイロカミキリモドキ(Xanthochroa hilleri)
スジカミキリモドキ(Chrysarthia viatica Lewis)
アオカミキリモドキとキイロカミキリモドキは、ここでは初めて確認したカミキリモドキです。
カミキリモドキ科の仲間には、体液にカンタリジンを含むものが多く、要注意生物です。
体液が皮膚に付くと、激しい痛みと水泡ができ、その後には激しいかゆみが待ち受けています。