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STAR FESTIVAL'17 原村 星まつり

開催日 2017/8/4(金)〜8/6(日)
開催地 長野県諏訪郡原村17217番地1613 八ヶ岳自然文化園



今年も原村星まつりに参加してきました。


環天頂アーク(2017/8/5 17:11 28mm/F8、ISO400、1/4000sec.)
※ 原村に現れた環天頂アークです。逆さ虹とも呼ばれる色分離が鮮明な虹です。


観望エリアの様子
環天頂アーク
八ヶ岳自然文化園内と周辺の様子
今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた野草
今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた昆虫

観望エリアの様子


星まつり会場の一部に作られる観望エリアの様子です。
今年も自慢の愛機が林立していました。私の愛機は作動しなかったので、お蔵入りです。
予備に持っていた90oマクストフを、順番待ちの人に見てもらい、大型機との見え方の差を実感してもらいました。
初日は、ほとんど観望する機会はなかったのですが、2日目は、比較的、雲に切れ間があったので、楽しめました。

なお、機材の詳細に関しては、ちゃっきりさんのウェブサイトを参照ください。


2017/8/4 11:47
初日のお昼前の様子ですが、既に半分くらいは駐車場は埋まり、出入りが難しい状態でした。

 

今年、新登場ののじまさん赤道儀。胎内に続いて見るのは2回目です。
愛車に乗るように設計されたそうですが、ぎりぎりの寸法で、愛車の中は傷だらけでした。
まだ、十分に調整できていないそうですが、観望には十分なようです。

 
2017/8/5 14:49              2017/8/5 14:51

2日目の様子です。ご覧の通り、観望エリアも上段の一般駐車エリアもほぼ満車です。
今年も60cmを筆頭に、50cm、40cmと多くの大型機が並びました。

 
2017/8/5 17:34              2017/8/5 18:40
この日はご覧の通り、夕方になっても入道雲があちらこちらで沸き、集中豪雨も近くであったようです。
ここは、時折、雨がパラついたものの、本降りになることはありませんでした。
しかし、夕方になっても積乱雲が無くなることはなく、上空の雲が薄いのが救いです。

 
2017/8/5 18:53
夕日に照らされた積乱雲。まだまだ元気で、気が付けばご覧のような状態。こちらに来そうな雰囲気です。
右は一部を拡大したものですが、HSTなどで撮影された暗黒星雲に似ていませんか。

 
2017/8/5 19:19              2017/8/5 21:09
見るものがないので、上ってきた月で、2日目の観望開始です。
右は、今回撮影した唯一の天体写真(月齢13.1)になります。
機材:Viper MC90L D=90mm f=1200mm Nikon D700 1/320sec. 直焦撮影 2枚合成


環天頂アーク



環天頂アーク(2017/8/5 17:11 28mm/F8、ISO400、1/3200sec.)

原村の空に現れた環天頂アーク、俗にいう逆さ虹です。
天頂を中心とする円の一部で、太陽側が赤色、反対側が紫色と、鮮明に色分離するのが特徴です。
その発生要因により、太陽高度が32°以下でないと現れません。
太陽が地平線上にある場合の環天頂アークの高度は、約58°になり、これに近いと思います。

環天頂アーク(circumzenithal arc)は、雲の中に六角板状の氷晶が存在し、風が弱い場合に現れる。
氷晶は、落下時、空気抵抗で地面と水平になった状態になる。
この氷晶の上面から入射した光が、氷晶の側面から出る場合、頂角90°のプリズムとなる。
このため、太陽高度が32°以上では、氷晶から出る光が全反射してしまい、現れなくなる。
また、6角氷晶に入射した光は、上下方向と同様に横方向にも曲げられる。
こちらは結晶の向きで曲げられる方向が変化し、弧の長さは最大で108°ほどになる。


八ヶ岳自然文化園内と周辺の様子


今年も日中は手持無沙汰で、時間がありましたので園内を散策してきました。
すぐ隣が、八ヶ岳中央農業実践大学校で、放牧場や農園が広がっています。
野菜の直売場などもあるのですが、そこまでは行かず、主に林内を散策してきました。
その林内を散歩しながら撮った野草や昆虫たちを、以下にまとめました。
ここでは概要のみの紹介に止めています。詳細に関しては各々下記を参照ください。

八ヶ岳山麓 ドライブ&キャンプ


今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた野草


   
アカバナシモツケソウ         アカバナ           アサマフウロ  .
アカバナシモツケソウ(Filipendula multijuga var. ciliata)
アカバナ(Epilobium pyrricholophum)
アサマフウロ(Geranium soboliferum Komar.)

アカバナシモツケソウは、シモツケソウの高山型変種で、痩果の稜上に立毛があることが特徴です。
アカバナは、葉腋に10mmほどの紅紫色の花を付けますが、その基部に長い子房があるのが特徴です。
アサマフウロは、直径が40mmほどもある、紅紫色の花を付けるフウロソウの仲間です。


   
 エンビセンノウ        エゾカワラナデシコ        エゾミソハギ
エンビセンノウ(Lychnis wilfordii (Regel) Maxim.)
エゾカワラナデシコ(Dianthus superbus L. var. superbus)
エゾミソハギ(Lythrum anceps)

エンビセンノウは、直径30oほどの濃紅色の花で、花弁の細裂した裂片がツバメの尾に見えるのが名前の由来。
エゾカワラナデシコは、カワラナデシコの基本種で、花は直径40mmほどの淡紅色で、花弁の先が細裂します。
エゾミソハギは、枝先に穂状花序を付け、紅紫色の花を多数付けるミソハギにそっくりな花です。


   
ゲンノショウコ          ゲンノショウコ         コオニユリ
ゲンノショウコ(Geranium thunbergii)
コオニユリ(Lilium leichtlinii)

ゲンノショウコは生薬として有名ですね。フウロソウの仲間なので、花は15oほどと小さめですが、奇麗です。
花弁の色は、東日本では白色に近いものが多く、西日本では紅紫色が多いそうです。
コオニユリは、オニユリを小型にしたような花ですが、それでも直径は10cmほどあります。
オニユリと異なり、ムカゴを一切付けないので、見ればそれと分かります。


   
 チダケサシ          チダケサシ         ヤマハギ
チダケサシ(Astilbe microphylla)
ヤマハギ(Lespedeza bicolor)

チダケサシは茎が丈夫で、チチタケをその茎に刺して運んだの名前の由来とか。
茎先の複総状花序に小花を密に付けます。花色は淡紅紫色が多いのですが、今年初めて白花を見ました。
ヤマハギは、秋の七草の1つですが、淡紅紫色の花は7月頃から咲き始めます。


   
  ノアザミ         ノハラアザミ       ミヤマママコナ
ノアザミ(Cirsium japonicum)
ノハラアザミ(Cirsium oligophyllum)
ミヤマママコナ(Melampyrum laxum var. nikkoense)

ノアザミは春に咲く唯一のアザミの仲間で、夏、稀に秋まで咲き続けます。
もう1つ、基部の総苞片が良く粘るため、写真のように昆虫が張り付いて犠牲になることがあります。
ノハラアザミは、枝先に数個の花を上向きに付け、雄性先熟でオシベは数日で枯れます。
ミヤマママコナはママコナの高山種です。半寄生植物で、宿主の有無で大きさに倍近い差が生じます。
紅紫色の花冠は2唇型で、下唇に米粒状の隆起が2つあるのが、和名の由来とか。


   
   ツリフネソウ         サワギキョウ       ヤマホタルブクロ
ツリフネソウ(Impatiens textori)
サワギキョウ(Lobelia sessilifolia)
ヤマホタルブクロ(Campanula punctata Lam. var. hondoensis)

ツリフネソウの花は、紅紫色で独特の形をしています。それが花器の釣舟似るのが和名の由来。
元は5花弁ですが、左右の2枚ずつが合着し、3花弁に見えます。後ろに伸びる距は下側の萼片です。
サワギキョウの花も独特の形をしています。5裂した唇型で、上が2裂、下が3裂しています。
雄性先熟で、最初、メシベは筒状に合着したオシベの中に隠れていて、オシベが枯れると伸び出してきます。
ヤマホタルブクロはホタルブクロの変種で、壺型の花冠は淡紅紫色から濃紅紫色まで変異があります。
両者の違いは、萼片の付属体である副萼片の形状で、ホタルブクロは反り返り、本種は盛り上がるだけです。


   
    コバギボウシ         タマザキクサフジ       ツリガネニンジン
コバギボウシ(Hosta sieboldii)
タマザキクサフジ(Coronilla varia)
ツリガネニンジン(Adenophora triphylla var. japonica)

コバギボウシは、淡紫色から濃紫色の漏斗型の花を横向きに咲かせます。
ツボミの形が欄干に付ける「擬宝珠」に似て、葉が小さいのが和名の由来とされる。
タマザキクサフジはクラウンベッチとも呼ばれ、牧草などとして移入され、野生化したものです。
唇形花が多数集まって球状に付く様は、ゲンゲ(レンゲ)の花を大きくしたイメージです。
ツリガネニンジンは、淡紫色の釣鐘型の花を輪生状に、数段に渡って付けます。


   
  クサレダマ        コウゾリナ         ヤマキツネノボタン
クサレダマ(Lysimachia vulgaris var. davurica)
コウゾリナ(Picris hieracioides L. subsp. Japonica)
ヤマキツネノボタン(Ranunculus silerifolius var. silerifolius)

クサレダマはサクラソウ科の草本ですが、マメ科のレダマに似ているというのが和名の由来。
コウゾリナは、山地でよく見かけるタンポポの仲間ですが、総苞片に見事な剛毛が生えているのが特徴。
ヤマキツネノボタンは、キツネノボタンの母種で、広義ではキツネノボタンに分類されます。
痩果の特徴(片側が1稜)もキツネノボタンと同じですが、葉がスリムで先が尖っているのが特徴。


   
ハンゴンソウ        メタカラコウ         メマツヨイグサ .
ハンゴンソウ(Senecio cannabifolius)
メタカラコウ(Ligularia stenocephala)
メマツヨイグサ(Oenothera biennis)

ハンゴンソウは、草丈が2mほどになる大型のキク科の草本で、茎頂に黄色い頭花をたくさん付けます。
メタカラコウは、フキのような葉を持ち、1mほどになる花茎の上部に黄色い頭花をたくさん付けます。
より大柄のオタカラコウによく似ていますが、舌状花の数がオタカラコウの半分ほどの数個しかありません。
メマツヨイグサは、北米が原産地の帰化植物で、荒れ地などに最初に生えるパイオニア植物です。
そのため、草が生い茂るような場所には見られません。花は夕方咲いて、翌朝にしぼむ1日花です。


   
   ボタンヅル           ノコギリソウ           ヤブジラミ .
ボタンヅル(Clematis apiifolia)
ノコギリソウ(Achillea alpina)
ヤブジラミ(Torilis japonica)

ボタンヅルは、集散花序に多くの白い花を付けますが、花弁はなく、花弁に見えるのは萼片です。
ノコギリソウは、セイヨウノコギリソウとは異なり、花の色は白色(淡紅色が入ることもある)のみです。
一番の違いは、その葉で、硬くて羽状に深裂し、鋸歯があるのがノコギリソウです。
セイヨウノコギリソウは、2〜3回羽状複葉に細裂して、柔らかいのが特徴です。
ヤブジラミは、多数の白い小花を付けるセリ科の草本で、外側の花弁が少し大きくなります。


 
ハナホウキタケ(Ramaria formosa)
園内の林の中を歩いていると、足元に肌色のモジャモジャっとした大きなキノコがありました。
見たことがなかったので、後で調べたのですが、有毒のハナホウキタケと思われます。
文献によると、多く枝分かれしてサンゴのような形で、先端部は黄色、紅色、ピンク色と変異があるとのこと。
食用のホウキタケは、先端以外は白っぽく、枝分かれした先端が淡紫色になる点以外は、似ているとのこと。
そのため、見分けるのが難しく、安全性を考えて、食用にはしないことが多いそうです。



今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた昆虫など


 
アサギマダラ(Parantica sita niphonica)

林内を散歩していると、突然、フワフワと現れ、ヒヨドリバナで吸蜜を始めました。
翅の半透明の水色の部分、この色を「浅葱色」と言い、和名の由来となっています。
アサギマダラは、長距離の渡りを行う蝶として有名ですね。
南西諸島、台湾へ2,000kmを超える渡りが確認されています。
ただ、この蝶は翅に傷みが見られないので、地元生まれのメス(性票がない)と思われます。


   
ジャノメチョウ            カノコガ           ウメエダシャク
ジャノメチョウ(Minois dryas)
カノコガ(Amata fortunei)
ウメエダシャク(Cystidia couaggaria couaggaria)

ジャノメチョウは、翅に「蛇の目」の模様を持つ、茶褐色の地味な蝶です。
翅の色が茶色く地味なので、蛾と思われている蝶の1つです。
カノコガは昼行性の蛾で、黒が地色ですが、翅には透明な斑紋、腹部には黄色い帯があります。
ウメエダシャクは昼行性の蛾で、翅は黒地に白い斑紋が、腹部は橙色の地に黒紋があります。
ただ、同じような斑紋の蛾は多く、斑紋の形などをよく見ないと見分けられません。


   
ハラアカヒメアオシャク       ヒメウスアオシャク       ハンノケンモン .
ハラアカヒメアオシャク(Hemithea beethoveni)
ヒメウスアオシャク(Jodis putata)
ハンノケンモン(Jocheaera alni)

ハラアカヒメアオシャク、ヒメウスアオシャクは、共にアオシャク亜科の蛾です。
同じような配色、斑紋の蛾は多く、斑紋の形状などをよく見ないと見分けられません。
ハンノケンモンの若齢幼虫で、おそらく、次の脱皮で終齢幼虫になると思われます。
この蛾の成虫は地味でパッとしませんが、幼虫は一度見たら忘れないと思います。
その特徴の1つは、先の太い刺毛で、このような形は他では見たことがありません。
また、若齢幼虫は鳥の糞に擬態していますが、終齢幼虫は黒地に黄色い横帯と、目立つ形に変身します。
その種齢幼虫であれば、直ぐに分かったのですが、鳥の糞型の幼虫は多いので、同定に手間取りました。
Webで調べても、終齢幼虫の写真は多いのですが、若齢幼虫の写真は稀でした。


   
 アカハナカミキリ      マルガタハナカミキリ      ヨツスジハナカミキリ
アカハナカミキリ(Aredolpona succedanea)
マルガタハナカミキリ(Judolia cometes)
ヨツスジハナカミキリ(Leptura ochraceofasciata ochraceofasciata)

ハナカミキリの仲間、3種です。
アカハナカミキリは、白い花によく集まるハナカミキリで、ウドの花に来ていました。
マルガタハナカミキリは、ここでは初めて確認したハナカミキリです。
見かけた際、最初はヨツスジハナカミキリに見えました。
黒帯の数が少なく、幅も広いので違うことは直ぐに分かりましたが、体形もずんぐりしています。
ヨツスジハナカミキリは、黄色地に黒い4本の帯模様があり、昨年もたくさんいました。


   
オオメカミキリモドキ       ホソトラカミキリ         カシルリオトシブミ
オオメカミキリモドキ(Nacerdes ocularis)
ホソトラカミキリ(Rhaphuma xenisca)
カシルリオトシブミ(Euops splendisus)

今年お初めて見かけた甲虫たちです。
オオメカミキリモドキは目が大きく、可愛らしく見えるカミキリモドキ科の甲虫です。
見た目がそっくりなキイロカミキリモドキが居ますが、目の大きさが違います。
なお、上に写っている黒っぽいのはキバラヒメハムシです。
ホソトラカミキリはカミキリムシ科の甲虫ですが、よく似た種類がたくさんいます。
角度の関係で上翅の模様が良く見えないため、腹部下面の模様から本種としています。
カシルリオトシブミは、ひょうきんな顔立ちのオトシブミですが、目の後ろは細長くありません。
そのため、見た目はゾウムシに近い体形です。なお、前足が長いので、オスのようです。


   
アカアシカスミカメ     ヒメツノカメムシ     オオヘリカメムシ .
アカアシカスミカメ(Onomaus lautus)
ヒメツノカメムシ(Elasmucha putoni)
オオヘリカメムシ(Molipteryx fuliginosa)

アカアシカスミカメは、昨年に続いて見かけたのは2回目です。
昨年見かけたのは、上翅の透明部分が翡翠色だったのですが、脱皮して間がないのか全体に白っぽいです。
ヒメツノカメムシは10o弱のカメムシで、ここで確認したのは初めてです。
この個体は赤褐色ですが、緑褐色から黄褐色まで、変異の多いカメムシです。
オオヘリカメムシは体長25o程になる日本でも最大級のカメムシです。
図体は大きいですが、キク科植物の汁を吸うおとなしいカメムシです。
ただ、よく似たサシガメ(捕食性で人を指すものもいる)もいるし、臭気も強烈とのこと。
「触らぬ神に祟りなし」ではないですが、必要がなければカメムシは触らないのが一番です。


   
ブチヒゲクロカスミカメ       セアカツノカメムシ       エゾアオカメムシ
ブチヒゲクロカスミカメ(Adelphocoris triannulatus)
セアカツノカメムシ(Acanthosoma denticaudum)
エゾアオカメムシ(Palomena angulosa)

これら3種も、ここでは初めて確認したカメムシの仲間です。
ブチヒゲクロカスミカメは、尾端がスパッと切り落とされたような体形をしています。
その斜めになった部分に黄白斑が2つあり、触角は白と黒が交互に入り、名前の由来にもなっています。
セアカツノカメムシは、青味のある緑色で、背中が赤茶色をしたツノカメムシです。
オスの尾端には赤いハサミが付いているのが特徴で、この個体はそのオスです。
エゾアオカメムシは山地性のカメムシで、体上面がきれいな緑色で、翅の膜質部が褐色です。
成虫で越冬するのですが、越冬の時期が近づくと、緑色が褐色に変化するそうです。


   
 ヒメギス         ナキイナゴ         タカネヒナバッタ
ヒメギス(Eobiana engelhardti subtropica)
ナキイナゴ(Mongolotettix japonicus)
タカネヒナバッタ(Chorthippus intermedius)

ヒメギスは、全身が黒褐色で、背面が淡褐色か緑色のキリギリスの仲間です。
ナキイナゴは小型のイナゴで、翅は短く先端が断ち切られたようになっています。
草丈の高いススキなどの生えた明るい草原に多く、オスは黄褐色、メスはくすんだ褐色です。
この個体は、体色が黄褐色ですので、オスということになります。
タカネヒナバッタは、 山地から亜高山に生息するヒナバッタです。
オスの翅は尾端近くまでありますが、メスの翅は腹部の6割くらいの長さしかありません。
といことで、この個体はオスということになります。


   
チャイロオオイシアブ     サキグロムシヒキ(オス)    サキグロムシヒキ(メス)
チャイロオオイシアブ(Laphria rufa)
サキグロムシヒキ(Machimus scutellaris)

今年も毛むくじゃらのアブに会えました。昨年と同じオオイシアブだと思っていましたが、違いました。
ちょっとオレンジ色が気になって調べたところ、本種と分かりました。腹部の毛が生える範囲が異なるようです。
サキグロムシヒキは、自分より大きい獲物でも平気で襲う、気性の荒い山地性のムシヒキアブです。
胸部は灰褐色で、腹部は黄褐色なのですが、尾端が黒く、それが和名の由来になっています。
なお、尾端に鉤爪ようなハサミが付いているのがオスで、スッと尖っているのがメスです。

   
 コンボウアメバチ       トラマルハナバチ      シロスジカタコハナバチ
コンボウアメバチ(Habronyx insidiator)
トラマルハナバチ(Bombus diversus diversus)
シロスジカタコハナバチ(Lasioglossum (Lasioglossum) occidens)

今年は、コンボウアメバチによく会えました。腹部がこん棒のように丸く細いのがと特徴です。
トラマルハナバチは、ここではいろいろな花でよく見かけるマルハナバチです。
シロスジカタコハナバチとしていますが、似たハチが多いので自信はありません。

 
ヤマトシリアゲ(Panorpa japonica)
ヤマトシリアゲは、名前の通りオスは尾端をくるりと巻きあげ、頭部はあごの長い馬面です。
今年は、メスではなくてオスに良く出会いました。その内の1つは、晩夏に現れる黄褐色に個体でした。
以前は別種とされ、ベッコウシリアゲと呼ばれていたそうです。