開催日 | : | 2014/8/5(金)〜8/7(日) |
開催地 | : | 長野県諏訪郡原村17217番地1613 八ヶ岳自然文化園 |
星まつり会場の一部に作られる観望エリアの様子です。
今年は、自慢の愛機が林立し、新月過ぎだったこともあり、多くの人でにぎわいました。 金曜日は、土星や火星がときどき雲に隠れる状況でしたが、全くユラギのない絶好のシーイングでした。 ただ、観望エリア近くの街灯が、土星や火星の下で9時過ぎまで煌々と点灯し、観望の妨げとなっていました。 また、その先にペンションの煙突があり、煙突の上に観望ターゲットが差しかかると、見事なダンスを見せていました。 シーイングは非常に良かったのですが、雲が多く、夜半にはべた曇りとなり、観望を終了しました。 2日目は、快晴で、ときおり薄雲がかかる程度で、観望の方も大賑わいとなりました。 特に、観望エリア最大の66p鏡には長蛇の列ができ、その他の大型ドブも大賑わいでした。 日付が変わる頃になって、急に雲がわき出し、雨がパラついて来たので、観望を中断しました。 その後、雲のない素晴らしい星空となりましたが、翌日が撤収日でしたので、終了組と再開組に分かれました。 私は、翌日のこともあったので、後ろ髪を引かれる思いでしたが、終了組となりました。 なお、機材の詳細に関しては、ちゃっきりさんのウェブサイトを参照ください。 |
金曜日の観望エリアの様子です。雲が多い天気でしたが、多くの愛機が並びました。 66cmのドブ(上左)を筆頭に、50cm、40cmと多くの大型ドブが並びました。 夜になり、これらのドブが抜群のシーイングの中、土星から観望が始まりました。 |
2013年 2014年 2016年 ぬいぐるみ . 今年も出現した かつさんの痛スコです。Ninja400に等身大の初音ミク。 昨年は参加できなかったので見ていませんが、2014年から変更はないようです。 ただ、今年はかわいらしい初音ミクのぬいぐるみがぶら下がっていました。 |
今年の駐車場の様子です。新月過ぎで条件が良い事もとあり、駐車場は満車状態になりました。 観望エリアに入り切れず、一般の駐車場で望遠鏡を設定している方々も見られました。 |
私の愛機(VC200L)です。このイベントに参加した当初は、大きい方でしたが、今ではベビー級です。 直ぐ隣が66cmのドブソニアンでしたので、順番待ちをしている方や、諦めた方などに覗いてもらいました。 20cmしかありませんが、シーイングが良かった事もあり、土星の環(カッシーニの空隙)も良く見えていました。 |
観望エリアは、文字通り多くの方々が、星空の観望に訪れる所です。
そのため、観望時間帯(特に決まりはないですが、主に夜半くらいまで)は、人でごった返します。 その間は、写真を撮っている余裕はないのですが、希望者に写真を撮ってもらえたらと、準備しました。 そのテスト撮影にと、少し写真を撮ったので、以下に掲載いたします。 なお、肝心の訪問者による写真撮影は、メディアが合う方に合えず、うまく行きませんでした。 天の川(2016/8/6 23:53 24mm/F8、ISO4000、120sec.) 亜鈴状星雲(2016/8/6 21:47 AV-103SS+AV-1/367mm/F3.6、ISO4000、10sec.) 亜鈴状星雲(2016/8/6 21:16〜47 AV-103SS+AV-1/367mm/F3.6、ISO4000、10sec.) 亜鈴状星雲が写っている5枚を、共通部分を切り出して合成したものです。 上の写真も、その内の1枚ですが、写り方には大きな違いがあります。 オメガ星団(2016/8/6 22:29 AV-103SS+AV-1/367mm/F3.6、ISO4000、10sec.) 隣の66pドブでは、細かい星々が分離され、きれいに見えていました。 しかし、左の部分拡大の通り、103oでは中心付近はほとんどつぶれてしまっています。 三裂星雲と干潟星雲(2016/8/6 22:38 AV-103SS+AV-1/367mm/F3.6、ISO4000、10sec.) 左側の三裂星雲は、赤い輝線星雲部分(3つに分かれている部分)は、辛うじて写っていました。 しかし、その左側にある青白い反射星雲の部分は、ほとんど写っていませんでした。 |
八ヶ岳自然文化園は、文字通り、自然の中にあります。
普段は、キャンプなどできないのですが、星まつり期間中は、特別に許可が出ます。 今年は、にわか雨が予想され、日中の日射対策も兼ねてタープを観望エリア近くに張りました。 雨は大したことはなかったのですが、タープの下でも強烈な日射のため、逃げ出したくなるほどでした。 で、会場を離れて、園内の林の中を少し散歩してきました。その時見かけた野草や昆虫などです。 |
今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた野草
レンゲショウマ(Anemonopsis macrophylla) 今年は開花が早かったようで、多くのレンゲショウマが花を咲かせていました。 レンゲショウマの花は、下向きに開花するので、少し仰向いてもらって撮りました。 花の形がハスの花に似ていて、葉がサラシナショウマに似ているのが名前の由来とか。 萼片は大きく開き、その内側で淡紫色で縁取られて、オシベやメシベを囲っているのが花弁です。 レンゲショウマとハスの花を並べてみました。 色や大きさ、花の構造などは全く異なりますが、雰囲気は似ていますね。 |
アサマフウロ タチフウロ ゲンノショウコ アサマフウロ(Geranium soboliferum Komar.) タチフウロ(Geranium krameri Franch. et Savat.) ゲンノショウコ(Geranium thunbergii) 八ヶ岳自然文化園内で見かけたフウロソウ属の花です。 ゲンノショウコの花はかなり小さいですが、他の2種は大きいので良く目立ちます。 ゲンノショウコの花は、西日本では紅紫色が、東日本では白色が多いのですが、これはその中間です。 |
ツリフネソウ キツリフネ ツリフネソウ(Impatiens textori) キツリフネ(Impatiens noli-tangere) 今まで、八ヶ岳自然文化園内でキツリフネを見たことはなかったのですが、今年は何ヶ所かで見かけました。 花の形は似ていますが、距の巻き方や花の咲き方が異なります。 ツリフネソウは、葉の上に花茎を伸ばして花を付け、キツリフネは葉の下に花茎を伸ばして花を付けます。 |
オオハンゴンソウ(Rudbeckia laciniata) 八ヶ岳自然文化園から八ヶ岳農場へ抜ける所にある小川の近くに、オオハンゴンソウの大群落がありました。 オオハンゴンソウは、環境省指定特定外来生物で、繁殖力が強い要注意生物です。 以前、大群落になっていたのですが、その後、除去されて少なくなっていたと記憶しています。 今年、以前とは異なる場所で、広範囲に群生していました。 この写真を見ると、一面が黄色く染まりなかなかの景観です。 しかし、これほどに繁殖すると、元来そこに生えていたはずの野草は駆逐されてしまいます。 これが、環境省指定特定外来生物に指定されている理由です。 |
ニカワホウキタケ(Calocera viscosa) 園内の林の中を歩いていると、ときどき、地面から炎が噴き出したような形のキノコを見かけました。 炎にしては、色がちょっと黄色っぽ過ぎますが、形は炎に良く似ています。 調べると、エドマツやトドマツなどの腐朽材等に秋に発生するキノコと分かりました。 8月の始めなので、秋には早いですが、高原なので出るのが早いのでしょう。 |
今年、八ヶ岳自然文化園内で見られた昆虫など
今年は、うだるような暑さのためか、園内で見かけた昆虫は少ないです。
そんな中、林内の池で何種類かのトンボに出会えました。 それ以外にもやばい奴にも会いましたし、始めてカエルとも出会いました。 アオイトトンボ タカネトンボ マユタテアカネ アオイトトンボ(Lestes sponsa) タカネトンボ(Somatochlora uchidai) マユタテアカネ(Sympetrum eroticum eroticum) いずれも八ヶ岳自然文化園で、見るのは初めてのトンボです。 アオイトトンボとマユタテアカネは、草の葉に止まっていたのですが、タカネトンボは産卵中でした。 池の上を飛び回りながら、時折、尾部を水面に打ち付ける打水産卵を行っていました。 全く静止することなく、飛び続けていたので、なかなかピントを合わせられず、撮るのに苦労しました。 金属光沢の体色と金緑色の複眼、尾端をシャチホコのように反らした独特のスタイルが特徴です。 |
オオイシアブ マダラアシナガバエ ヤマトシリアゲ オオイシアブ(Laphria mitsukurii) マダラアシナガバエ(Mesorhaga nebulosus) ヤマトシリアゲ(Panorpa japonica) ちょっと変わった虫にも会えました。毛むくじゃらなアブと小さなアブ、そして馬面のシリアゲムシです。 オオイシアブは、全身に長毛がはえた黒いアブで、腹部と脚の一部にオレンジ色の毛が生えています。 マダラアシナガバエは、名前にハエが付いていますが、緑の金属光沢がきれいな肉食系の小さなアブの仲間です。 ヤマトシリアゲは、名前の通りオスは尾端をくるりと巻きあげ、頭部はあごの長い馬面です。 残念ながら、この個体はメスなので、少し尾端を持ちあげた程度ですが、馬面は同じです。 |
アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes) 林内の通路を歩いているとき、生えていたキノコを蹴飛ばしてしまいました。 そのひっくり返ったキノコの上に現れたのが、黒と橙のツートンカラーの小さな虫です。 そう、悪名高きアオバアリガタハネカクシ、別名、やけど虫です。 体液に有毒物質ペデリンを含み、皮膚に体液が付着すると強烈な皮膚炎を引き起こします。 毎年、ここではテントで寝起きしていますが、これが入ってきたらと思うとゾッとします。 皮膚に付着して、発症するまでに数時間かかるので、気が付いた時には手遅れとなります。 皆さん、こいつを見たら触らないこと、そして移動させるときは何かに乗せてください。 発症したら、2週間ほどの間、かゆみや痛みに耐えることになります。くれぐれもご注意を。 |