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沈み行く木星と金星と土星
(2019/11/15,12/4,12/14,12/23)

金星が宵の明星となり、西空に明るい輝きを見せ始めました。
その金星の周りに、土星や木星がやって来ていましたので、星景写真として撮ってみることにしました。

金星と土星が最も近づくのは12/11頃でしたので、良く晴れていた11/15にテスト撮影を行いました。
撮って分かったのは、単写真では惑星は点状に写りますが、それ以外は写らず、画面が寂しい状態になります。
日没後、残照が残っている状態では、明るい惑星以外はほとんどが残照に埋もれてしまうためです。
そこで、一定間隔で撮影して、後でそれらを合成してみることにしました。それでもかなりスカスカの画像です。
その後、西空が晴れたのは12/4で、このとき3惑星が1列に並んでいました。
金星と土星が接近する12/11前後は天候が悪くて、西空に星が見えることはありませんでした。
次の撮影チャンスは12/14で、このときには木星は明るい内に沈んでしまい、金星と土星のみが見えていました。
この撮影では1秒毎の連続10ショットを1分間隔で何回か行い、後でそれらを合成して、目立つようにしました。
なかなか次のチャンスがなかったのですが、12/23に西空が晴れて金星が瞬き始めました。
ソレッとばかりに、三脚をより丈夫な機種に変えて、撮影中にブレるのを防ぎつつ撮影開始。
金星と土星がかなり離れてしまったので、縦位置での撮影となりました。

撮影地 神奈川県相模原市
撮影機材 Nikon D700
TAMRON SP70-300mm F4.5-5.6 Di VC USD
Tokina MACRO 100 F2.8 D(12/23のみ)



沈み行く木星と金星(2019/11/15)


2019/11/15 17:19:58〜17:32:33

金星と土星が最も近づくのは12/11頃でしたので、良く晴れていた11/15にテスト撮影を行なったものです。
撮って分かったのは、単写真では惑星は点状に写りますが、それ以外は写らず、とても寂しい画面になりました。
日没後、残照が残っている状態では、明るい惑星以外は残照に埋もれて、ほとんど写らないためです。
そこで、一定間隔で撮影して、後でそれらを合成してみることにしました。
それが上記の写真です。夕焼けの空としてはまあまあの発色ですが、それでもかなりスカスカの画像です。
撮影間隔を縮めて、惑星を線状にすることも可能ですが、それでも見た目はあまり変わらないでしょう。

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沈み行く木星と金星と土星(2019/12/04)


2019/12/04 17:28:10〜17:33:06

次に西空が晴れて撮影できそうになったのは12/4で、残照が減ったときを見計らって撮影したものです。
このときには、土星も縦位置では捕らえることが出来そうでしたので、3惑星を狙ってみました。
木星が丹沢山地(大山)の麓に沈む直前までを狙って撮影し、7ショットを合成したのが上記の写真です。
もう少し恒星が写ってくれることを期待したのですが、まだ、明るすぎるようです。
元画像では、金星と土星の近くに各々3個ずつ恒星が確認できますが、上記では金星の横に1個見えるだけです。
ちょっと寂しい画像になってしまったので、惑星名を入れてみました。

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沈み行く金星と土星(2019/12/14,23)


2019/11/15 17:20, 12/04 17:07, 12/14 17:11, 12/23 17:16

残念ながら、金星と土星が接近する12/11前後は天候が悪くて、西空に星が見えることはありませんでした。
やっと西空が晴れて撮影できたのは12/14で、次に撮影できたのは12/23になってしまいました。
上記は、撮影した4日分の西空を合成したもので、3惑星の位置が大きく変わっているのが分かると思います。
土星は、12/14にやっと写野内に入ったもので、12/4の時点では写野外のかなり上の方に見えます。
どれくらい上の方かは、12/4の写真を見ていただければわかると思います。

 
    2019/12/14 18:05〜18:17             2019/12/23 17:18〜17:41

2019/12/14 このときには、木星はかなり明るいうちに沈んてしまうため、金星と土星のみとなりました。
金星と土星の最接近から数日経っていますが、それでも比較的近くに見えていました。
土星が丹沢山地(大山)の麓に沈む直前までを、10ショット×12回撮影して、合成したのが上の写真です。
160mmでの撮影で10ショットを合成すると線状になり、1分間隔で12回分を合成すると破線のようになります。
ただ、途中で間隔がずれた所があるため、奇麗な破線にはなっていません。
また、この辺りは航空機が飛ぶので、翼端灯の閃光が点線状に写っていて、画面がにぎやかになりました。
2019/12/23 金星と土星がかなり離れてしまっており、金星の高度が高いため、縦位置での撮影となりました。
撮影時刻が50分ほど早いために残照が明るく、金星と土星以外には、やぎ座のβ星がかろうじて写っている程度です。

 
2019/12/14 18:25〜18:32            2019/12/23 17:56〜18:24

2019/12/14 左側は、金星が丹沢山地(大山)の麓に沈む所までを、230mmで撮影して合成したものです。
そのため、10ショット分を合成した線の長さも、上記の写真よりは長くなっています。
最後の撮影で、18:31:53では写っていた金星も、18:31:55では山陰に消えていました。
なお、水平に点々と写っているのは、航空機の翼端灯の閃光です。
2019/12/23 右側は100oでの撮影で、撮影開始時刻が早かったので、麓に沈むところまでは撮れませんでした。
この撮影でも航空機の翼端灯の閃光が、水平に近い点線として何筋も写って、にぎやかにしてくれました。
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