双葉SAで見かけた草花
和名インデックス |
セイヨウノコギリソウ(Achillea millefolium)
<キク目・キク科・キク亜科・キク連・ノコギリソウ属> キク科ノコギリソウ属の多年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。 日本では、北海道から本州に分布する。 草丈は50〜100cmほどで、葉は互生し、2〜3回羽状複葉に細裂して柔らかい。 茎頂に散房花序を付け、直径5o程の頭花をたくさん付ける。 普通、周囲に5個の舌状花(雌花)が並び、中心に両性花の筒状花が複数ある。 花色は白や淡紅色が多いが、赤や黄色などの園芸品種も出回っている。床には膜質の鱗片がある。 花後、花床がふくれて円錐形になり、痩果は長さ2mmほどになる。
2019/8/1
双葉SA奥の公園というか、展望台と遊歩道のある場所で見かけたセイヨウノコギリソウです。 赤い花の方は、筒状花が小さく、舌状花が大きいので、艶やかに見えます。 一方、淡いピンクの花の方は、花色が淡いこともありますが、筒状花が目立って地味です。 ただ、原種に近いノコギリソウの花の特徴は、後者の花に近い特徴を持っています。 | ||||||||||
ヨモギギク(Tanacetum vulgare)
<キク目・キク科・キク亜科・キク連・ヨモギギク属> キク科ヨモギギク属に属する宿根多年草で、ヨーロッパからアジアが原産地の帰化植物。 日本には明治時代に渡来し、英名のタンジー(tansy)が流通名として使用されている。 なお、北海道北部海岸地域には、変種とされるエゾヨモギギク(在来種)が自生している。 草丈は50〜150cmになり、茎は丈夫で固く、根元は赤みがかり、表面は滑らかで直立する。 葉は互生し、葉身は長さ10〜15cmの2回羽状複葉で、裂片は7〜8対ある。 各裂片は更に幅は数mmの小さな裂片に分かれ、葉の縁や葉柄には鋸歯がある。 花期は7月〜10月で、上部で分枝した茎頂に、散房花序を付ける。 頭花は黄色で、直径10mm前後の半球状である。頭花は筒状花のみからなり、舌状花はない。 葉や頭花には特有の芳香があり、古来よりハーブや薬草、虫よけに使用していた。 しかし、現在では毒性が強いことが判明して、ハーブや薬草としてはほとんど使用されない。
2019/8/1
双葉SA奥の公園というか、展望台と遊歩道のある場所で見かけました。 黄色く丸い形をした花が印象的でしたが初めて見る花で、名前は分かりませんでした。 後で調べて、キク科のヨモギギク(タンジーの方が分かり易いかも)と分かりました。 | ||||||||||
トゲチシャ(Lactuca serriola)
<キク目・キク科・タンポポ亜科・タンポポ連・アキノノゲシ属> キク科アキノノゲシ属の一年草で、ヨーロッパ〜西アジア原産の帰化植物。 海外では、ほぼ全世界に侵入し、帰化している。 草丈は50〜200cmで、茎は直立して赤みを帯び、長い棘を散生する。 根出葉は長さ14cmの倒長卵形で、ロゼット状に付き、羽状に切れ込む。 茎葉は互生し、下部の茎葉は長さ3〜8pの倒披針形で、羽状に中〜深裂する。 無柄で茎を抱き、葉の基部は耳状に張り出し、その先は尖る。 縁には刺状の鋸歯があり、葉脈が白く目立つ。葉裏の中央脈に1列に刺が並ぶ。 なお、茎葉は基部で捻じれて葉面が横を向き、葉身が垂直になる。 花期は7月〜9月で、茎の上部で多数の枝を出し、円錐花序を形成して多数の頭花を付ける。 頭花には長い花柄があり、直径10〜12mm。淡黄色の舌状花15〜25個からなる。 総苞は円柱形で長さ5〜6mmであるが、果時には12〜13mmに伸びる。 痩果は長さ3.5mm前後の淡褐色の挟倒卵形で、4o前後の細長い嘴がある。 冠毛は白色で、長さは4〜5mm。早落性である。
2019/8/1
双葉SA奥の公園というか、展望台と遊歩道のある場所で見かけました。 写真を撮った時はアキノノゲシだと思っていたのですが、後で確認すると特徴が合いません。 花などはアキノノゲシに近く、葉の特徴はノゲシに近いのです。 考えあぐねて、相模原市立博物館の生物担当学芸員の方にお聞きしたところ、トゲチシャと判明。 さすがですね。葉裏(刺があります)を確認していれば、もっと早く分かったのではと思います。
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タイム(Thymus)
<シソ目・シソ科・イヌハッカ亜科・ハッカ連・イブキジャコウソウ属> シソ科イブキジャコウソウ属の小低木で、イブキジャコウソウ属(Thymus)の植物の総称。 草丈が低くて草本にみえるが、茎が木化する立派な木本である。 「タイム」と呼ばれるハーブは多く、北半球におよそ300〜400種が自生する。 樹高は15〜40cmほどで、日本に自生するタイムの仲間は、イブキジャコウソウのみである。 他は移入種で、原産地はヨーロッパ、北アフリカ、アジアである。 日本ではタチジャコウソウ(コモンタイム)を単にタイムと呼ぶことが多い。 多くの品種の中では、下記の3種が代表種である。
2019/8/1
双葉SA奥の公園というか、展望台と遊歩道のある場所で見かけたタイムです。 這っていないので、コモンタイムかシトラスタイムではないかと思われますが、品種名は不明です。 市販されているタイムの仲間は多いので、花だけから品種名を特定するのは難しいです。 | ||||||||||
ラムズイヤー(Stachys byzantina)
<シソ目・シソ科・オドリコソウ亜科・イヌゴマ属> シソ科イヌゴマ属の多年草で、トルコ・アルメニア・イラン原産の園芸品種。 日本には大正時代初期に渡来し、和名はワタチョロギである。 ただ、和名で呼ばれることはほとんどなく、英名のラムズイヤー(ramb's ear)が通名。 葉はロゼット状で、地際を這うように茎を伸ばして広がる。 葉は、長さ5〜15cmの楕円形で、先は鈍頭。茎葉は対生し、垂れ気味になる。 葉や茎は細かい繊毛で覆われて白っぽく見えるが、葉の繊毛は長めで柔らかい。。 花期は5月〜7月で、高さ30〜80cmの花茎を何本も真っすぐに立ち上げ、穂状花序を付ける。 花は、直径5mm前後の紅紫色の唇形花で、各節の葉の付け根部分に付き、花柄はない。 穂状花序が白い繊毛で覆われていて、花色の割にあまり目立たない。 葉には香りがあり、ポプリやクラフトの材料などに利用される。
2019/8/1
双葉SA奥の公園というか、展望台と遊歩道のある場所で見かけました。 白い毛に覆われた葉が特徴で、花の形からシソ科の植物と思われました。 後で調べてみると、ラムズイヤー(英名)と呼ばれているハーブの仲間でした。 | ||||||||||
ヘクソカズラ(Paederia scandens)
<リンドウ目・アカネ科・アカネ亜科・ヘクソカズラ連・ヘクソカズラ属> アカネ科ヘクソカズラ属のつる性多年草で、全国で見られる。 日本以外では、東アジア一帯に分布し、北アメリカやハワイなどに帰化している。 特有のいやな臭いがあり、これが和名の由来。 葉は対生し、楕円から狭卵形で、長さ4〜10p、幅1〜7p。 花期は7月〜9月で、葉腋から短い集散花序を出し、花をまばらにつける。 花冠は鐘状で長さは1p前後。灰白色で先は5残裂し、中央は紅紫色で毛が生える。 花糸の短い5個の雄しべは、花冠の内部に付く。花柱は2個で、基部で合着する。 果実は、直径5oほどの球形の核果で、黄褐色に熟す。
2017/8/4
双葉SA奥の公園というか、展望台と遊歩道のある場所で見かけたヘクソカズラの花です。 よく見かけるつる植物ですが、よく絡みついて、嫌なにおいがあるので、嫌われ者です。 ヤイトバナの別名は、白い花弁の基部が赤紫色で、それがお灸を据えた跡のように見えることから。 といっても、若い方にはお灸の跡はもちろん、お灸そのものもピンとこないでしょうね。 悪いことをしたとき、「お灸を据える」というのも、死語になりつつあるのでしょうか。 |