最近、旺盛な繁殖力にものを言わせて増えているスミレです。
多摩川のいつもの散歩コースにある
神社の境内で見かけたものです。
羊山公園で見かけたアメリカスミレサイシン[スノープリンセス]です。
純白の花弁の基部が、多少、淡黄緑色にを帯び、側花弁の白い長毛が目立ちます。
実家の庭で見かけたアメリカスミレサイシン[スノープリンセス]です。
羊山公園で見かけたものより、花弁の基部の黄緑色が濃く、側花弁の中央が大きく凹んでいます。
アリアケスミレ(Viola betonicfolia var. albescens)
スミレ科スミレ属の多年草。道端などでときどき見かける無茎種。
日本では、本州から四国、九州に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国東北部、東南アジア南東部、オーストラリアにまで分布する。
スミレと良く似ているが、花色が変異は多いが白色が基調となる点で区別できる。
花色は、白地に少し筋が入るものから、紫の筋の目立つもの、地色に紫を帯びるものまで多彩。
距は、花色と同じく白色で、太くて短いのが特徴。
葉は細長い三角形の披針形で、先端は丸くなる。葉柄の上部には狭い翼がある。
平地のそこここで見かける事のあるスミレですが、多摩川のいつもの
散歩コースで見かけたものです。
マルバスミレ(Viola keiskei)
スミレ科スミレ属の多年草で、低山の道端などに見られる無茎種。
日本では本州から四国、九州、屋久島に分布する。
海外では、朝鮮半島から中国、シベリアに分布する。
花径は20mm前後で全体に丸みがある。花弁は白で、唇弁には紅紫色の筋が入る。
側弁に毛はないが、毛があるものは「ヒゲマルバスミレ」とされる。
葉は心形から円形で、葉表よりも葉裏の方が色が淡い。両面に毛がある。
※ 以前、葉や葉柄に毛があるものをケマルバスミレ、少ないものをマルバスミレとしていました。
しかし、毛が少ないものは稀なため、最近は、区別せずにマルバスミレと統一されたようです。
高尾山を散策しているときに見かけました。
葉や葉柄に毛が確認できますので、以前であれば、ケマルバスミレとされたものです。
写真が不鮮明なので明確には分かりませんが、側弁に毛があるようにも見えます。
ただ、明確ではないので、ここではマルバスミレとしています。
エイザンスミレ(Viola eizanensis)
スミレ科スミレ属の多年草で、低山の道端や草原などに見られる無茎種。
日本では、本州から四国、九州の太平洋側に多い。日本固有種。
花径は20mmほどで、花色は白から淡紅色、濃紅紫色まで変異に富む。
花弁は波打つものが多く、唇弁と側弁には紫の筋が入り、側弁には毛がある。
花期、葉は3深裂し、側葉はさら2深裂するので、5深裂しているように見える。
花期には、各裂片はさらに細かく裂けているが、花後には裂け目が少なくなります。
夏葉の頃には、葉自体が大きくなり、裂片に裂け目のない小葉になることも多い。
山地の道端などに見られるスミレですが、高尾山の散策中に見かけました。
葉が裂けているスミレは、本種とヒゴスミレくらいなので区別しやすい。
また、この両種では、ヒゴスミレの方が葉が細いので区別できます。
ナガバノスミレサイシン(Viola bissetii)
スミレ科スミレ属の多年草で、湿り気のある林内、林縁などに見られる無茎種で、日本固有種。
本州関東以西から四国、九州の太平洋側、雪の少ない所に多い。
花径は20mmほどで、花弁は細く、側弁に毛はない。
花色は淡紫色で、白花も比較的多い。側弁と唇弁には紫の筋がある。
葉は、細長い心形で鋸歯があり、長さは8cmほどになります。
山地の湿り気のある日蔭などで見られるスミレですが、高尾山の散策中に見かけました。
オオバキスミレ(Viola brevistipulata)
スミレ科スミレ属の多年草で、積雪量の多い日本海側の山地に広く分布する有茎種で日本固有種。
北海道の南西部から本州近畿地方の日本海側、山地帯から亜高山帯の林縁や草地に分布する。
花色は黄色で、紫の筋が入る。側弁には毛がある。距は短く、ほとんどないに等しい。
根生葉は心形であるが、茎葉は広卵形で、鋸歯がある。
城山のかたくりの里で見かけたオオバキスミレです。
本来の分布域ではないので、おそらく園芸用のものを移植したのではないかと思われます。
ツクシスミレ(Viola diffusa)
スミレ科スミレ属の多年草で、名前の通り九州南部に自生するスミレ。
海外では台湾、中国南部からヒマラヤ、フィリピンに分布する。
地上系は短く、匍枝を盛んに伸ばして新苗を作って広がる。草丈は3〜10cm。
葉は根生して、葉身は長さ2〜5cmのさじ型の鈍頭で、葉縁には鈍鋸歯がある。
葉柄には翼があり、基部に向かった細くなる。托葉は狭披針形で、鋸歯がある。
花期は2月〜5月で、長さ3〜10cmの花柄の先に、直径10mmほどの花を横向きに付ける。
花弁は淡紫色で、中心部分は淡黄緑色。唇弁は小さく、紫色の縦筋が入る。側弁は無毛で、距は短い。
果実は刮ハで熟すと3裂して、種子を飛ばす。
町田薬師池公園 四季彩の杜 南園「
町田えびね苑」で、淡紫色の小さなスミレを見かけました。
花色や模様、葉の形状などから調べてみましたが、名前を特定できませんでした。
自宅近くでニショクアツバスミレを見かけて、名前を調べていた時、偶然、ツクシスミレに気が付きました。
ツクシスミレの特徴とよく合います。しかし、分布域が九州南部で合いません。
さらに調べていると小石川植物園では見られると記載されていました。それが分布を広げた?
なお、ツクシスミレより毛深く、花色が濃いとされる、ツクシスミレの亜種とされるヤマツクシスミレがあります。
ただ、花茎が赤みを帯び、毛深いとされているので、その点が合いません。
そのため、分布域は合いませんが、ここではツクシスミレとしました。